人口7世帯の超限界集落で始めた「空き家再生プログラム」実践記

鳥取県は“全国でも最も人口減少が深刻な県のひとつ”。 47都道府県の中で人口最下位であり、減少スピードは加速。 2025年には戦後初の 53万人割れ が報じられています。

その鳥取県の中でも、特に厳しい現実を抱えている場所があります。 それが 倉吉市関金町・野添地区。 ここは 人口7世帯。統計上は「超限界集落(維持が極めて困難な状態)」に分類されます。

■ 7世帯という現実

こんなに広いのに、民家はたった 7世帯。 初めて訪れた人は、ほぼ全員が「信じられない」と言います。

● 野添の面積は 11.38 km²

倉吉市内でも第5位の広さを持つ大字。 しかし、その広さに対して人があまりにも少ない。

  • 11.38 km² = 東京ドーム約240個分
  • 11.38 km² = 端から端まで歩くと半日以上
  • 11.38 km² = 国立公園の森・谷・斜面を含む広大な自然域

つまり、 “人がいないのに広すぎる”という、超限界集落の典型構造

実人口は 8〜12人程度 と推定されます。

一般的に10世帯を切ると、 冠婚葬祭や草刈り・水路管理などの共同作業が維持できず、 集落としての機能が止まると言われています。

野添は、まさにその崖っぷちに立っています。

■ 鳥取県には同じ課題を抱える地域が無数にある

だからこそ、もしここで何らかの成果が出れば、 県民にとっての“気づき”になります。

「自分たちの土地には、まだこんな価値があったのか」

これは「元の姿に戻す」ことでもなく、 現状維持でもありません。

時代の流れに合わせて、 “新しい価値を持った持続可能な集落(ニュー・ヴィレッジ)” へアップデートする必要があります。

■ デジタルで「静寂の野添」をブランド化できるか

野添は大部分が国立公園内で、開発制限が非常に強い地域。 新規開発はほぼ不可能で、若者の仕事定住は絶望的。

しかし、裏を返せばこうなります。

自然資源の密度が全国トップ級に高い地域

  • 大山・蒜山に囲まれた山岳地帯
  • 星空保全地域(星が異常に綺麗)
  • 鳥取で最も静かな場所のひとつ

この“静寂”を価値に変えられるか。 デジタルマーケティングで「関西人にとっての憧れの地」にできるか。

ここに挑戦しています。

■ 野添が世帯0になればどうなるか

行政上は 「消滅集落(無住集落)」 として扱われます。 集落としては“消滅”です。

しかし、完全な無人地帯にはなりません。

● 理由:養魚場(東大山養魚場)がある

  • 職員が通勤する
  • 施設管理が続く
  • 事業としての価値がある

つまり、

「人が住まない場所」にはなるが、「人が出入りする場所」には残る。

これは完全な廃村とは違う。 野添に残された“唯一の救い”でもあります。

■ 行政も野添のリスクを把握している

地形・人口・高齢化・交通などのデータから、 野添が 鳥取県内でも最も消滅リスクが高い集落 であることは明らか。

農林水産省の調査でも、 “10年以内に消滅する可能性が高い集落の特徴” に完全一致しています。

■ だからこそ、空き家を使ったゲストハウス計画に意味がある

今回、私は野添で 空き家を活用したゲストハウス計画 を進めています。

目指すのは、

「完全プライベートな新時代の森の宿泊滞在地」

として全国に知られること。

宿泊客は、 最も関金町への移住に近い層 です。

全国の調査では、 移住者の約70%が 「その地域を旅行し、滞在した経験がある」 と答えています。

つまり、 宿泊は移住の入口になる。

関金町野添の未来を変える可能性が、ここにあります。

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